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連載 キレイのツボ
暑い日の養生法

2010.08.18 update.

東洋医学のキーワード「天人合一、天人相応(てんじんごういつ、てんじんそうおう)」は、「人間は環境の一部であり、環境が変化すれば人間のからだにも変化が起こる」という意味でした。さて、夏のからだにはどんな変化が起こっているのでしょうか?

あてはまるものはどれくらいありますか?

   頭がボーっとする
   顔が赤くなる
   汗をたくさんかく
   食欲が落ちた
   疲れやすい
   やる気が出ない
   だるい
   涼しくなる夕方以降に調子がよくなる

あてはまるものが多いほど、暑さのからだへの影響が大きいといえます。

 


 

夏の暑さの影響を受けたからだは、とにかくたくさん汗をかきます。そのときからだから出て行くのは、実は水分だけではありません。東洋医学では、たくさん汗をかくと、水分と一緒にからだを円滑に動かすエネルギーである「気」も出ていってしまうと考えるのです。暑さで汗をかく→「気」が出て行く→「気」が不足する→バテる=夏バテ、という図式です。

また、湿度の高い日本の夏の場合、暑さだけでなく「湿」の影響も見逃せません(「湿」については、「キレイのツボ【水無月】からだの“湿気”にご用心」を参照)。消化吸収や水分代謝に関係の深い「脾」は余分な水分である「湿」が苦手。過剰な「湿」で働きが鈍ってしまうのです。「湿」の影響で「脾」が弱る→消化吸収力が低下→食べたものを効率よくエネルギーに換えられない→「気」が不足する→バテる=夏バテ、というわけです。

さらに、冷房の効きすぎた室内で過ごすことが多い人の場合、「冷え」によってからだのさまざまな機能が鈍ってしまって、バテてしまうことも多いようです。

 


 

・日々の養生
「気」を養うためには質のよい食事と睡眠・休養が必要です。また、お腹を冷やすと「脾」の働きが鈍るので、からだを冷やさないように気をつけ、冷たいものの食べすぎ、飲みすぎに注意しましょう。

・薬膳
余分な熱がこもっていたら冷まし「気」が不足ぎみなら補うこと、そして「脾」に力をつけてあげることが大切です。また、からだの渇きを潤す食べ物を取り入れて、冷たい飲み物に頼らない上手な水分補給を心がけましょう。


そば、はと麦、緑豆、緑豆もやし、豆腐、セロリ、冬瓜、トマト、きゅうり、ナス、ニガウリ、すいかなど


米、じゃがいも、さつまいも、やまいも、豆類、肉類、魚類など


米、もち米、豆類、イモ類、かぶ、かぼちゃ、にんじん、スズキ、かつお、さば、太刀魚、鶏肉、黒砂糖、いちじく、干しぶどう、なつめ、りんごなど


豆腐、豆乳、牛乳、卵、くず粉、白きくらげ、レンコン、柿、りんご、レモン、なし、ぶどう、みかんなど

・ツボ

  • 脾兪(ひゆ)
    「脾」をゲンキにするツボ
     
    頭を前に倒した時に首の付け根に突き出す骨から、背骨11個分下がったところ。背骨から指幅2本分外側
  • 足三里(あしさんり)
    消化吸収力を助けるツボ
     
    膝のお皿のすぐ外側にあるくぼみから指幅4本分下がったところ
  • 湧泉(ゆうせん)
    「『気』の湧き出る泉」という名前のツボ
    足の裏、土ふまずのやや上の中央部分、足の指をギュっと握ったときにできるへこみの中

<ツボの押し方>
ツボの場所は大体の目安です。周辺をさわってみて押して気持ちのよい場所があなたのツボ。ゆっくりと息を吐きながら「痛気持ちいい」くらいまで5秒程かけて押し、吸いながら同じ時間をかけじんわりと力を抜いていきましょう。

※注
東洋医学でいう「脾」は、現代医学でいう「脾臓」とは別の概念です。「脾」の力が低下している=脾臓が悪いということではありません。

 

<執筆者プロフィール>
QiQi鍼灸院 代表
鍼灸師・国際中医薬膳師

青山 麻美(あおやま まみ)

鍼灸と薬膳で、からだの内と外からの健康づくりを応援する事がライフワーク。QiQi鍼灸院(キキしんきゅういん)で鍼灸治療に従事するかたわら、薬膳料理教室講師、薬膳・東洋医学ライターとしても活動中。著書に『図解雑学よくわかる東洋医学のしくみ』(ナツメ社)がある。

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青山麻美  公式ブログ

<text:鍼灸師・国際中医薬膳師  青山麻美>

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Life 編集長 吉良直子